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鱈子

論文:たらこと明太子の相違について
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平成20年1月5日13時30分ごろ『和風たらこパスタ』を食した奈良県民が、「たらこと明太子の違いは何か」の哲学的な問いを発した。これは筆者にとっては不意打ちであり、いわばハマチとカンパチの違いは何か、SOHOとロハスの違いは何か、等の質問を投げかけられたことに等しい。自戒の念も込めて、これらの違いを調べつくした。唐揚げについて調べて以来の調査論文になる。
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1:たらことは
 そもそも、たらこはタラの卵ではなく、スケトウダラの卵である。両者の違いは、タラが少々高級感のあるシャキっとした噛み心地であるのに対して、スケトウダラは戦後配給のマイナスイメージが強かったものの近年では人気が回復し、トロっとした柔らかさが魅力であること。両者に共通するのは、美味しいのは肉身に光沢とハリがあるものとのこと。外見的な特徴としては、スケトウダラは細長く全長60cm程度、しゃくれたあごの下に濃く短い口ひげがある。
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2:たらこの起源
 日露戦争前年の明治36年、造船技術の発達につられるようにスケトウダラ漁が発展する。ここで獲られた卵を長期保存するために加工が始まったことで、たらこができたと言われている。本来ならマタラ漁をするはずだったのが、天候不順等の理由で漁不振をもたらし、渋々スケトウダラを獲るようになったものと言われている。
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3:たらこに関わるエトセトラ
平成18年9月6日、小学4年生のハルカと同6年生のレナによるキグルミが「♪た~らこ~ た~らこ~♪」がパッションかつアクセントとなる「たらこ・たらこ・たらこ」をリリースした。食べ物をテーマにした曲としては、「およげたいやき君」「だんご3兄弟」「おさかな天国」に続く大ヒットとなり、紅白歌合戦への参加も期待されていたが労働基準法の関係から見送られた経歴も持つ。また、その歌詞も独特の世界観を持っており、今回の発端となった「和風たらこパスタ」を想定してあると読み取れる。以下掲載。
 パスタゆでると やって来る
 きれいに並んで やって来る
  ~中略~
 ふと気がつけば 肩の上
 ふと気がつくと 皿の中
  ~中略~
 年がら年中 やって来る
 赤いおそろい やって来る
  ~中略~
 ふと気がつけば 口の中
 ふと気がつくと 夢の中
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3:TARAKOにまつわるエトセトラ
 『ちびまる子ちゃん』のオーディションで主役に選ばれたTARAKO。学生時代はサザエさんのタラちゃんに似たしゃべり方だったため、友人が「タラ子」と名付けたことに由来している。特にたらこのファンというわけではないとのこと。
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4:たらこの流通
 日本では1年間に、約5万トンが消費されている。1リットルの牛乳紙パックに換算して5000万本相当、1人平均で約400グラムのたらこを食べている計算になる。食品としては稀有な5000億円市場だ。これだけ流通しているのに、美味しいモノの見分け方はそれほど普及していないのが現実だ。一説によると、色が白いモノは避けて、ふっくらしているモノを選ぶと良いらしい。
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5:明太子
 先述したように、たらこはスケトウダラの卵だった。このスケトウダラは、ハングルの読み方で明太魚(みょんて)が発端となり、その卵=子を食することから「明太子(みょんてく)」と名付けられた。朝鮮東岸日本海側は漁場として有名なので、明太魚漁が発達した。第二次世界大戦前に釜山に住んでいた日本人の間は「メンタイ」と呼んで密かに愛好していた事実がある。これが対馬海峡経由で博多に伝来、日本人好みの「わび・さび」の味付けを施したことから、当地が一大生産地となったわけである。なお、北海道地方では塩たらこを「たらこ」と呼び辛子明太子を「明太子」と呼ぶことが多いが、関西~九州地方では塩たらこも「明太子」と呼ぶことが多いという調査結果がある。
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6:呼称まとめ
 つまり、関西~九州地方では「たらこ=明太子」の恒等式が成立している。ただし彼らもきちんと両者の区別をしているとの調査結果:たらこと明太子(含:加工済)の出荷量については7:3がある。ここから、日本人は辛子等で加工されたモノよりも生モノを好むことが読み取れる。また、福岡県に代表される西日本の一部地域では唐辛子を使わない『たらこ』と『明太子』は明確に使い分けられることを忘れてはならない。「だいたい同じ」は「同じ」とは違うのである。
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7:今後の見通し
 たらこ・明太子に共通して、卵巣の形を保持した高級品は贈答に用いられるのに対して、形の崩れた比較的安価な品は家庭用として好まれる。これらは見栄えだけの問題で、品質の差はまったく無い。丁寧に薄切りされた牛肉と切り落としのカオスな牛肉を思い浮かべると分かりやすいだろう。これからの「たらこ・明太子」は、明確に棲み分けをすることはもちろんのこと、両者共に譲れるところは譲っていくことが共存・発展のために必要な課題であろう。
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マジメな長文執筆は疲れる、と悟った日でした。

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